メンバーズオンリー

ドイツボードゲーム界の巨匠「3K」の一角、クニツィアの名作ボードゲームの日本版。
 
カードは5種類。プレイヤーに一定枚数ずつ配られて、「プレイヤー全員が持っている、それぞれ種類の合計枚数は何枚か」を当てるゲーム。
 
端的にいえば、それだけなのだけれど、細かいところでジレンマがある。
 
ボードには、「xxのカードは3枚以下」とか、「xxのカードは5枚以上」とか賭けるポイントが示されており、「1枚以下」「8枚以上」という極端な目に賭けると、当たった時のリターンも高くなる。
カードは各自の手番で2枚ごと公開していき、最後の1枚は破棄できる為、合計枚数は分かりそうで分からない。
だというのに、それぞれの賭けポイントは早い者勝ちでしか入れない。不確定である前半でリスキーに賭けるか、確定情報の多い終盤でリターンの確実な賭けポイントを抑えるのか、終始悩まされる。
しかも、「同種類のカードを1枚分、打ち消す」なんてカードもあるので、他プレイヤーの手札残数から、全体の数を類推しようとしても、一気に計算が狂うことも多々ある。

スコアリングも独特で、日本語版が望まれていたのも納得の名作です。