生活感のこと

Angelicaさんとこ読んでて、つれづれなるままに。
 
「どうすれば生活感が出るのだろう」という問いかけに対する回答から話を始めさせてください。
 
まず、私はベルアイルの生活感とは、時の移り変わりで、みんながみんな一緒になって動くことだったと思っています。
それは、季節ごとのMobの配置だったり、昼と夜のMob配置変更/スタミナ消費の増減だったり、採取物の変化、献上物の変化だったりします。
季節でMob配置が変わるから、春限定の危険地帯は発生するし、秋だ全国革取り祭りが発生します。
献上物がランダムでいい加減だから、ある日突然献上祭りが発生して、国家総出で御輿を担ぎます。
夜のペナルティが大きいから、日が暮れる前に町に戻ります。
 
献上祭や、大量採取戦でグループ参加することで知り合いも増えていくことでしょう。
ステータスで強くなるとか、戦闘&生産スキルの向上競争とか、そんなことにドロップアウトしていても、共にグループを組む理由があります。
戦闘職にはデモニカ襲来という、どうにもならない壁があり、負けない為には、戦闘レベルに関わらずグループを組んだ。
生産職は、献上のため、採取のため、自分の生産スキルが高かろうが低かろうが、とりあえずグループを組んだ。それが得だから。
 
そして、ソロで頑張れる人は、ソロで頑張るという選択肢もある。献上に参加したくなければ参加しなくていい。
私はそれも自由だと思っていた。
 
今もそうだけど、効率重視で強くなろうと頑張っている人は、別にそれでいいと思っている。
本当に効率を重視して戦闘力を上げたいのなら、一日一時間だけログインして、ステータスだけ上げることが一番。
ステータスだけ上げてれば戦闘力は跳ね上がっていく。スキルはそのうち、上がってくる。装備は後になればなるほど、献上・発展によって、高性能の装備が出てくる。
後から来る者の方が圧倒的に楽。
どうせ、継承しない限り、早々に戦闘力は頭打ちになるのだから、生き急ぐ理由がない。
だから、私は生き急がなかった。最強の座、相対的な戦闘力に興味はなく、自分が日々強くなることに楽しみを感じた。
 
「必要に応じてしか触れ合わない世界」でも、やがて「助け合う世界」をもたらした。
システムは「一致団結する理由」を提供してくれるだけでよかったし、提供には私は望んでそれに乗っかった。スキルや資産が残る必要なんかなかった。楽しい時間を過ごせれば、それでよかった。
 
 
クローズドβで、私がベルアイルのプレイ放棄をしたのは、このシステム的な流れを「面倒」としか捉えていないプレイヤーの意見を、開発が聞き入れてしまったのが主原因です。
ソロでも頑張れる。昼夜/季節の差分に乏しい。
私にとって、生活感の喪失は、ここにあった。
 
 
現在のベルアイルでは、私は早々に成長競争からはドロップアウトしてます。
「××ってMob、属性なに?」と聞かれても、「属性に頼って戦ってないので分かりません」って答える人です。
それでも日々自分が強くなるようにはしています。ステータスが合計限界250に達した時がチュートリアルの終了だと思っています。
しかし、仕官が通ってからはステ上げにはこだわっていません。
というのも、都市がどんどん発展して、どんどん高性能の装備が出てきて、どんどん装備して、それで初めて戦えるような強大なMobがいると考えているからです・・・少なくともデモニカはそうだと思ってます。
 
名前を出したらダメかもしれませんが、ウルティマオンラインはステータス完成、スキル構成完成、装備がそこそこ揃った時・・・人類の成長限界に達した後も、冒険は続いていました。
当初は勝てる気配がなかったトロルを一蹴できるようになった戦士も、ドラゴンにはソロの正面決戦では勝てなかった。
ドラゴンと戦いうる魔法使いでも、ゴブリンの大群には、敗北した。
だからこそ、技があり、術があった。
 
生産に関しても、「生産≠販売」という考え方の導入で、一気に世界が変わった。
武器屋はなぜ武器を作るのか。他人に生産品を売る為か。儲ける為か。
否。
己の為。自分がHQ武器を使う為。友人達にHQ武器を供給するのが二番目で、露店販売は二の次・・・そう考えた瞬間、呪縛が解けた。
 
欲しい物があるのに露店で手に入らなければ、自分で作ればいい。
スキル限界でそれが無理なら、職人と知り合いになればいい。
知り合いを作りにくければ、ギルドに参加すればいい。たとえ、そのギルドに生産職がいなくても、きっと先輩達は生産職の知り合いを知ってるでしょう。
 
既存のコミュニティに入ってくるのも自由なら、自分で作り上げるのも自由、ソロを続けるのも自由。
私は、閉鎖しているコミュニティってのは、分配数に限界のあるトークリングぐらいじゃないかと思ってる。
コミュニティが便利で、それ以外の人と会話がない・・・ってのは、当初から危惧していたことで、私も「白チャ優先」とか言ってたけど、実際は果たせていません。
ただ、これをもって、閉鎖コミュニティと言われると・・・シャウトで毎日のようにギルメン募集と頑張っているコミュニティこそが健全なん? と逆に疑問を持ってしまう。
少なくとも、私の言う「生活感」を失って、コミュニティが閉鎖しやすく、新規のコミュニティが発生しにくくなったのは、事実かもしんないけど。
 
 
ベルアイルが薄っぺらいのか、否か。
課金に値するのか、否か。
私には未だ分かりません。
 
TRPG的に言うと、私はデザイナーでも、ゲームマスターでもなく、プレイヤーだから。
プレイングで他者を魅せるのは、プレイヤーにしか出来ないことだから。
未だに、デザイナーやゲームマスターに、私自身が魅せられているようだから。
 
もう少し、触ってみます。