逃神 レイルズ

世界樹の迷宮、続き。

潜り潜って20階
枯れ木の森を走るレイルズ一行
後ろから迫る敵は、確実に追いかけてきている
そう、ここは、彼らのテリトリー
侵入者がどこにいるのか、手に取るように分かるのだ
 
その階の主は、すぐに見つけだした
そこで後ろを振り返る一行
主と戦っていると、追跡者に追いつかれてしまう
主の強さが分からない以上、援軍がやってくるのは、あまりに危険だ
一行は、一旦、足を止めて、追跡者を迎え撃った
 
それは愚考
 
剣戟の音は迷宮に響き
全ての護衛が殺到する
これでは主とは戦えない
しかし、今度来たときの為に、少しでも護衛を減らしておくべではないか
一行は、足を止めて、護衛達を待ち受けた
 
それも愚考
 
はたして、敵は強かった
一人目は倒した。その前に二人目が駆けつけた
二人目は倒した。その前に三人目が駆けつけた
 
絶望は舞い降りた
 
更に援軍が駆けつけてくるのが見える。4体だ
目の前の敵を、3ターンのうちに、倒さないと、あの4体が参戦する
しかし、前に立ちはだかるは、初見の敵。3ターンで倒せるとはとても思えない
 
これは。勝てない
 
奇跡が舞い降りた
 
レイルズの気合一閃
スキル「猛進逃走」発動させたレイルズは
他の4人を小脇に抱え、肩に乗せ
見事、敵中突破を果たし、元来た19階へと辿り着いた
 
……パラディン レイルズ 雄雄しく逃げた♪
……パラディン レイルズ 勝てずに逃げた♪
……「猛進逃走」 仲間を救う♪
……「猛進逃走」 命を掴む♪

レイ「……なにこれ」
ふみ「バードらしく、レイルズ君の雄姿を歌い上げてみました」
はぴ「ギルドで暇してたんだな」
R 「さすがレイルズ、逃げ足は一級品」
レイ「 orz 」
マギ「いや、ほんと感謝してるんだけど」