族長に魅せられて

このゲームは、三種族が種族間戦争を行っています。
基本的に種族間では会話も許されない、戦いだけの間柄なのですが、その主戦場として、鉱山というマップが用意されています。
先日も書いたけど、鉱山では鉱石が手に入る。鉱石は単にレアアイテム入手や換金してお金になる、というだけじゃなく、Lv30以降の装備品は売ってないので「ドロップ品を拾う」か「PCに作ってもらう」しかない、という事情も絡んでくる。
Lv21辺りの装備から、ドロップ品で装備を一通り揃えるのが困難になってくるので、PCへの依頼も増え出すのですが。
鉱石は、通常、60秒 or 30秒に一個しか手に入らない。これが、鉱山の支配権を手に入れると、5秒で一個手に入る。ありえないほどの高効率で手に入るので、支配権を奪取できると、大きな戦果となる訳です。 
 
鉱山の支配権は「聖戦」というシステムになっており、三種族がもつ拠点を異種族が破壊するとゲームセットになり、破壊に成功した種族は次の聖戦まで鉱山の支配権を得ることが出来ます。
聖戦は一日三回、8時間ごとに開幕し、3時間でタイムオーバー=引き分けとなります。引き分けの場合、どの種族も鉱山の支配権が手に入りません。
で、敵を倒すと種族功績点というのが計上されて、功績点のトップランカーは、種族長として聖戦の指揮を任されることになるのです。
 
さて、聖戦は基本的にLv25から参戦するものなのでLvの低い私はまだまだ関係のない話だったのですが。
土曜日の夜の話。狩場に居ても、族長チャット(種族全軍に声が聞こえる)の放送が流れてきて、族長代理(トップではないけどベスト5に入るハイランカー)が聖戦の指揮をとってるのが分かる。鉱山の攻略や防衛に忙しいらしい。ふむふむ。
なんでも、私が参加している第三サーバー「PRIMUS(プリムス)」では、三種族のうちの2つ、コラとアクレシアが軍事同盟を結んでおり、私の所属するベラートに対抗しているそうな。
ベラート特有のシステム「機甲兵器」が強すぎるためのバランス調整だ、というので、「そういうものか」と流していた。
 
日曜日の昼の話。「ベラートの族長は指揮官だ」という評価が耳に入る。族長・・・Reonという人か。
まぁ、キャラのレベルが高ければ指揮官として優れているかどうかは別の話、たまたま噛み合った人が族長の座についているのは幸運だったといえよう。
で、走り回っていると、昨日の族長代理が愚痴を言っている。なんでも「族長でもないのに、偉そうにするな」と批判の声が届いているらしい。
「あ゛ー、どこにでも、馬鹿はいるんだなぁ」と感じた。昨日の族長放送を聞く限り、「代理とはいえ腰の低い指揮をするなぁ」と感じたからで、あれが偉そうに聞こえるというのは、「俺は族長以外の指揮には従わねぇ」、あるいは、「誰の指揮にも従いたくないけどシステム的にトップランカーに従うようになってるから仕方なくしたがっている」の、どちらかだろう。多分、後者だ。
その場で、族長代理に「偉そうには聞こえなかった」と声をかけておく。気休めぐらいにはなったようで、機嫌は直ったようだ。
 
日曜日の夜の話。
鉱山マップに出てくるモンスターを倒せ、というクエストを、多種族の脅威に晒されながらクリアしていると、族長のReonさんから、族長チャットが流れてくる。
聖戦の時間には、まだ早いのにな、と思ってたら。
ベラート族全軍へのお願いが流れてきた。

  • 弾丸等の製作のため、一部の枯渇しているドロップ品を、店売りせずにPCに安価で売却してほしい。
  • 武具の製作のため、鉱石資源も店売りせずにPCに安価で売却してほしい。
  • 族長不在の日もあるので、戦術を理解して各自で動けるようになって欲しい。代理指揮官は至らないところもあるだろうが、指揮官を育てる-つもりで補佐してやってほしい。
  • 今後の指揮系統の確立のため、ギルドの設立に積極的になってほしい。
  • 戦場ではターゲットを集中して、各個撃破を目指して欲しい。その場合、チャットでターゲットを示すのも有効だ。
  • 狩場でスキル上げをやっている人がいるが、アカウント抹消に相当する禁止行為なので謹んで欲しい。

 
ちょっと、枯渇している資源の具体的な名前は忘れてしまったけど。
なんだろう、この富国強兵策は。
この指揮官、勝利の為の体制作りと、全軍のモラルアップをやっている?
 
偉そうにいいやがって、と思う人もいるだろう。
けど、このゲームの主軸が種族間戦争である限り、烏合の衆では話にならない。
同時に、内政面をおろそかにしては、長期戦線には耐えられない。
この族長は勝つ為にどうすればいいのか、前線・後方を含めて考えている。
 
他国はここまでの指揮をとっているのだろうか。
こんなに手間のかかること、他にもしている人がいるというのだろう。
 
30分に渡る長い族長放送のあと。
富国強兵策の妥当性と、あくまで「提案」にとどめる謙虚な態度に誠意を感じた私は、この族長の下で聖戦を戦い抜いてみたくなりました。
現在Lv21。Lv25まで、近くて遠い道ですが・・・頑張ってみよう。
 
※手違いで消してしまった文章を復活させました。ありがとうGoogleキャッシュ。