先日やらかした件で、つけちゃった傷。
かさぶたになって、まだ残ってる。
硬くて、黄色くて、何か膿の様なものが滲んでいるんじゃないかと思わせる、汚らしいもの。
目障りだった。
このかさぶた、端っこが浮いてたので。
思い切って引き剥がした。
走るような痛み。
多分、再生途中の皮膚も引き剥がしたのだろう。
まぁ、そんなの一時のこと。
この醜いかさぶたさえ取り除けば。
その下には赤子のような柔らかくて赤みがかった皮膚が、ちょっと痛々しく顔を覗かせるはず……そう思ってた。
かさぶたの下には、何も無かった。
深い傷だ、とは思っていたが。
小さな傷だったので。そんなに大きな空間でもなかったのだけれど。
呆然と見ているうちに、やがて、血だか体液だか分からない、薄く赤い液体がゆっくりと滲み出てきて。
しばらくすると穴は満たされた。
痛みは無くて。
ときどき、ぴりぴりとした感覚だけはあって。
結局、昨日までより、はっきりと自己主張する、赤いかさぶたが作りなおされただけで。
どこか皮肉じみてて。
それが悲しくて。
でも、涙は出なくて。
それも悲しくて。
言葉を綴られずにはいられなかった。