ちょっと古い記事だし、産総研が最初に発見した訳でもないんだけど。
重希土類元素：中国が独占供給、鉱床の特徴を発見−−産総研が調査へ（朝日新聞）
先端技術産業での需要が伸びる重希土類元素の安定供給につながる層状マンガン鉱床の特徴を、産業技術総合研究所（茨城県つくば市）がつかんだ。現在、中国が生産をほぼ独占しているため、世界各国が中国以外の新たな供給地を探している。同研究所は今後、特徴をもとに鉱床の存在が知られている地域の調査や、経済的に精錬する技術開発を進めるという。
重希土類元素は、コンピューターや医療機器など先端技術産業で広く利用される希土類磁石の原料となるジスプロシウムなどを多く含む。しかし、主要生産地の中国は、資源保護や自国産業育成のために国外への輸出を制限している。
同研究所地圏資源環境研究部門は、マンガン鉱石に希土類元素が含まれていることから、研究所の地質標本館に保存している国内で採掘された層状マンガン鉱床の鉱石７２試料を分析。その結果、北海道と高知県に分布する鉄成分に富む鉄マンガン鉱石に重希土類元素が多く含まれることが分かった。
さらに、層状マンガン鉱床は、玄武岩とチャートとの間に層状に存在することや、世界のほとんどを生産する中国の花崗岩（かこうがん）風化型鉱床よりも含有量が多いこと、処理が難しい放射性物質もほとんど含まれていないことなどの特徴も突き止めた。
このタイプの鉱床は環太平洋地域や南アフリカなど世界に広く分布するという。重希土類元素が抽出できれば安定的な供給が可能になるとして、同研究所の渡辺寧（やすし）・鉱物資源研究グループ長は「今後は鉱床の存在が知られている地域の調査や層状マンガン鉱床から経済的に精錬する技術開発を進めたい」と話している。【石塚孝志】
細かいとこ、正確なとこはこっち
重希土類元素に富む層状マンガン鉱床の特徴を把握（産業技術総合研究所）
資源に恵まれてないからこそ……この辺りに「日本人らしさ」を感じたり。
