2日で15時間

どっかのゲーム雑誌で見かけたけど、何の系統のゲームかも興味なかったんだわ。
 
で、何かの拍子にゲームショップに寄って、見かける。
 
サウンドノベルズ。
……複数主人公? JUMP?
製作はチュンソフト
 
これ、「」の血統、だよね?
 
そりゃ買うわな。
(↑ サターン版のファン)
 
428 〜封鎖された渋谷で〜
 
やってみた。
2日でクリアした。
クリアタイムは約15時間。休憩も睡眠も入れてたけど、ほぼ、ノンストップ。
 
カルトクイズの答と、真ENDの入り方はネットで調べた(分かるかー)
その中身を見たけど、「街」とは関係ないので、別に頑張ってみる必要はなかった。
 
で、感想。
 
間違いなく「街」の新作。
サウンドノベルズとしても質が高かったと思います。
 
不満点……どこだろ? 「1」キーの使い方がチュートリアルに出てこないことぐらい?
(↑ 説明書読めば出てくるんだけど知らないと大変)。
 
 
「街」を知らない人に、システムコンセプトを説明すると、
 
「ある主人公の何気ない行動が、別の主人公の一大事になる」
「それぞれの主人公にとって、他の主人公は通行人Aでしかない(そうにしか見えない)」
例:主人公Aが電話ボックスで人の命のかかった電話をしているのに、『長電話すんな、早く変われ』と主人公Bがせかすので喧嘩になって、二人とも電話が出来なくなってBAD END直行。
対策1:主人公Bが電話ボックスを使わない選択肢を選べば、主人公Aは電話を続けられる。主人公Bは他の手段で電話する羽目になる。
対策2:主人公Aが電話ボックスを使わない選択肢を選べば、主人公Bは電話をかけられる。主人公Aは他の手段で電話する羽目になる。
 
てな感じ。
 
ゲーム的な感覚は、爆弾処理。
主人公AがBAD ENDにならない為に、主人公Bの選択肢を切り替えたら、今度はBがBAD ENDに突入したから、主人公Cの選択肢を変えて……と、それぞれの持つ運命を最適化することで、何とか前に進んでいく。
まぁ、一歩間違えたら(基本的に赤の他人の別主人公が)BAD END一直線だから、クリアしてから流れを眺めてみると、危険と常に隣り合わせ。よくもこんな偶然が重なったものだと感心する位の奇跡的なルートで、しかし、どれもこれも日常的で何気ない擦れ違いでしかない、っていう話のオンパレードとなる。
 
シナリオは、まぁ、ネタバレになるから言わないけど。
よくもまぁ、こんだけ伏線を張り巡らせて、全部回収するわな、と。
前半のコメディ/シリアス半々も楽しかった(タマ編は清涼剤。「転がってる?」の首の傾げた雰囲気は最高だった)、後半のシリアス全開への盛り上がりも素晴らしい。
技術的には、終盤の主人公交代を評価したい。「街」にもなかった技法で、喝采してしまった。
また、ある主人公の推理シーンは、「かまいたちの夜「街」の推理シーンを越える内容だったように思える。
 
「街」で不満だった点はなくなってた。
「BAD END直行ルートなら爆薬だが、クリアルートはただのコーラ」みたいな、主人公の選択でキャラクターの動きだけじゃなくて、物理現象事態が変わっちゃう「後だしじゃんけん」みたいなシナリオ展開はない。(「街」やってないと分かんない説明だなぁ……)
BAD END一覧はあるけど、「全てのBAD ENDを見ないと栞の色が変わらない」ってこともない。*1
 
んー。
ファミ通のクロスレヴューで40点満点なんて、眉唾物以外、何者でもなかったんだけど。
これは、よく出来てるわ。ノンストップでやった価値があった。
 
てことで、「忌火起草」が途中放棄中なんですが、ますますやる気をなくしてたりします。

*1:後日注:嘘。実は、金の栞が全BAD ENDを見る必要あり……とはいえ、必死になって見ても、ご褒美は……うーん