とか言ってたら、夕方の時点で

福島原発で炉心溶融 放射性物質漏れ、事態深刻産経新聞

2011.3.12 14:18
経済産業省原子力安全・保安院は12日、東日本大震災の影響で自動停止した福島第1原発1号機の周辺で、放射性物質セシウムが検出されたと発表した。保安院幹部は「炉心の燃料が溶け出しているとみてよい」と、炉心溶融が起きたことを明らかにした。原子炉の冷却が十分できなかったのが原因で、原発の安全にとって極めて深刻な事態。外部への放射性物質漏洩(ろうえい)確認は初。
また正門近くの放射線量の数値が通常の70倍以上、1号機の中央制御室で通常の約1千倍に上昇した。

繰り返すけど、放射線量自体は、まだ慌てるようなレベルじゃない。
けど、セシウムが漏れたことはマズイ。原因はともかく、スリーマイル島事故のクラスだ……あぁ、これも記事が出てる。
 
原発爆発事故 「スリーマイル」と同レベル 沈静化へ実績どう生かす産経新聞

2011.3.13 05:41
東京電力が完全休止を決めた福島第1原子力発電所1号機の事故は、燃料が露出して炉心の溶融が起きているという点で、米スリーマイル島原発事故など過去の大事故と同様の深刻な事態といえる。ただ、その一方で、多数の死者を出した旧ソ連チェルノブイリ原発事故とは多くの点で異なることも事実だ。
スリーマイル島事故は1979年に起こった。原子炉タイプは、スリーマイル島が「加圧水型軽水炉(PWR)」、福島第1が「沸騰水型軽水炉(BWR)」で、タービンを回す蒸気の出し方が異なるが、炉心溶融の過程は同じだ。
大きな違いは事故の原因だ。スリーマイル島では原子炉を冷やすべきところで逆に冷却装置の使用を抑えるなど、いくつもの人的ミスが重なった。一方の福島第1は「震災規模が予想をはるかに上回った」(保安院)部分が大きい。原子炉に電気を供給するディーゼル発電機が津波で故障した上、交通が寸断されて復旧のための電源車両が到着しない事態などが相次いだ。

それでもフェイルセーフの思想により、被害の軽減には成功している。 
 
核燃料が一部溶融 格納容器内の蒸気放出に成功 放射性物質が周辺に拡散 福島第1原発産経新聞

2011.3.12 17:08
経済産業省原子力安全・保安院は12日、東日本大震災で自動停止し、冷却機能を喪失していた東京電力福島第1原発1号機(福島県大熊町)の周辺で、放射性物質セシウムヨウ素が検出されたと発表した。
セシウムヨウ素は炉心のウラン燃料が核分裂してできる物質。保安院幹部は燃料の一部が溶ける「炉心溶融」が起きたとの見方を明らかにした。1200度以上に達し、燃料の被覆管が溶けたとみられる。炉心溶融は日本初だが、保安院は半径10キロの避難指示範囲に変更はないとして、冷静な対応を求めている。
東電は、原子炉格納容器内の圧力が高まり、容器が耐えられずに破損するのを防ぐため、容器内の蒸気を外部に放出することに成功。懸念されていた圧力は下がったとみられる。

爆発耐えた圧力容器 多重防護策が機能産経新聞

2011.3.13 00:30
爆発事故を起こした東京電力福島第1原子力発電所の1号機は、原子炉建屋の最外壁が吹き飛ばされたものの、格納容器とウラン燃料を納めた原子炉圧力容器は無事だった。
原子力発電では、人間の健康や生態系に致命的な悪影響を及ぼし得る放射性物質が環境中に漏れ出ることがないよう多重防護の考えが採用されている。
ウラン燃料はジルカロイ合金製の被覆管に収納され、被覆管を束ねた燃料集合体は、バスほどの大きさの頑丈な圧力容器内にセットされている。圧力容器は、一回り大きな鋼鉄製で気密度の高い格納容器の内部に置かれ、最外部は原子炉建屋で覆われている。
映像で見ると1号機の建屋の外壁は跡形なく吹き飛び、建物の骨格だけとなっていた。危険な水素爆発が格納容器と原子炉建屋の間の空間で起きたという。
この爆発で損傷していても不思議はなかったが、格納容器は衝撃に耐え、本来の機能を果たしたのだ。
東京電力は、1号機の圧力容器内に海水を満たして燃料を安全に冷却し、万が一のことがあっても再臨界が起きないようにホウ酸を混ぜることにした。
沸騰水型の原子炉圧力容器内にホウ酸を溶かした海水を入れると、再び発電に用いることは不可能だ。東電は、ウラン燃料の炉心溶融を起こした1号機の廃炉を覚悟したとみられる。

 
……と、ここまで、事態を書いといて、マスコミは政府を叩くか。
 
原発「爆発」誰も説明できず 危機意識ない政府、東電産経新聞

2011.3.12 20:40
誰も説明できないのか−。東京電力福島第1原発1号機で12日午後3時36分ごろ、大きな爆発が起きた。東日本大震災と大津波に続き、原発の建屋の外壁が吹き飛ぶという前代未聞の事態。放射性物質漏えいは、人体への影響は。募る疑問に国、東電とも、何も答えぬまま時間だけが過ぎ、危機意識の欠如をうかがわせた。
経済産業省原子力安全・保安院中村幸一郎審議官らは爆発後、断続的に記者会見を開いたが、こわばった表情で「情報を収集しながら対策を検討したい」「詳細について確認中」と述べるだけ。
周辺住民の生命を脅かしかねない事態にもかかわらず、何を聞かれても「情報がない。確認中だ」と繰り返した。業を煮やした記者が「最悪の事態を想定していないのではないか」と声を荒らげても、「最大限努力する」としか答えず、かみ合わないやりとりが続いた。
これに先立ち記者会見した枝野幸男官房長官も同様に「しっかりと把握して対応したい」「住民の安全については万全を期す」と繰り返すのみ。「節電」「取材の安全性」などについて一方的に話しだし、肝心の爆発についてはほとんど答えずに会見を終えた。

昨日の夜の時点で何が分かるのか。
 
私も「この程度の放射線漏れなら問題ない」と判断してた。
シンプルな話、「メルトダウン起こしてたら、こんな被害レベルじゃ済まない」と考えてた。
爆発というのも、原子炉圧力容器付近じゃなくて、周辺施設が火事を起こしたんじゃ? と考えてた。
 
それを「情報不足で分かりません」と言うと叩くのか。
うーん。
日頃の官房長官の発言に政治不信を抱えるのはやむないことだけど。
こんな時に政治不信や原発不信を、義侠心に変えて責め立てる記者の方は、ちょっとおかしいと思うんだが……これは私が技術サイドの人間だからだろうか。
 
なんにしても、記者自体が書いてるように、「前代未聞の事態」。
今後の原発開発に活かしてほしい。
 
……ん。
 
福島第1原発、少なくとも住民3人被曝 県が発表(日本経済新聞

2011/3/12 22:05 (2011/3/13 1:29更新)
福島県は12日午後9時過ぎ、福島第1の爆発で、住民3人が被曝(ひばく)したと発表した。保安院などと連携してヨード剤の投与など除染を進める。県は一緒にいた双葉厚生病院の患者や職員ら87人も被曝した可能性があるとみて検査する。3人に目立った症状は出ていないもようだ。
90人は福島第1から約4キロメートルで避難のためヘリコプターを待っていたところ、爆発に遭った。病院に戻り、衣服を検査したところ、放射線を浴びていたことが分かった。3人のうち1人は10万cpm(1分間に検出される放射線の数)、2人は3万〜4万cpmだった。原発の建屋内で1日作業した場合、多くても5〜10cpmという。

待てっ! それは慌てる事態だ!
10万cpmって、並のガイガーカウンター、振り切ってるぞ! それ、10万cpmを超えてるんじゃ?
ただ、ガイガーカウンターの数値って、シーベルト単位に変換しづらいのよな……。
発電所の敷地境界で1時間当たり1015uSv/hらしいから、これを上回るとも思えないんだけど。
 
誰だよ、10万cpm=1mSv/hって決め付けてるの。
ところどころのblogで見かけるんだけど、線源の種類で平気で1ケタ変わる世界なんだけど。