ベルアイルを友達に勧めるとしたらなんて言う?

ベルアイルの雰囲気を伝えるのが、私の精一杯の勧誘文句。
 
ベルアイルにおける日々の雑踏・解説付》

「ノ」
「こんにちはー」
「食料売ってー」
「じゃ露店だそうか」

「ノ」・・・挨拶。手をあげているように見えるので。すれ違い時などにも、1文字で発言できる「ノ」で挨拶していた。
「食料売ってー」・・・ベルアイルはスキル制。食料は町を出るには必需品なのに、スキル総合計が決まっている為、食料を作る為の「調理」スキルを上げずに、他人に頼っている人が多くいた。
露店・・・PCによる露店は、どこでも看板つきで出店できた。大抵、人の集まる銀行前が露店地帯になっていた。

「朝だ。学校行こう」
「じゃ、私もいくー」
「よく学べ、ガキども」

「朝だ。学校行こう」・・・学校は、朝から夕方までしか営業していない。日々の時間の移り変わりに行動を合わせていた。ちなみに、一日はリアル一時間。

「そろそろ季節変わるな」
「じゃ、宮廷行って、献上指定品確認しよう」
「秋の指定品なに?」
「ソフトウッド丸太がきた」
「ボーダー王は自然破壊がお好きらしい(笑)」
「カッパー札板とバナナどっちが楽?」
「鉄以外の鉱石献上はマゾいよ」
「とりあえず、ソフトウッド乱獲の方向で。遠隔ワゴン部隊、組むよ」

献上指定品・・・国を発展させる為には、献上を行わなければならなかった。季節ごとに献上指定品がランダム(?)で指定されて、その指定品を納めると、献上ポイントがたくさんもらえた。必要な献上ポイントが莫大だった為に、「献上指定」+「楽に集められるもの」を献上する方向で、PC達は対応していた。
自然破壊がお好き・・・ソフトウッド丸太は最も基本的な木材。結果、手当たり次第に木が切り倒される。木は一度切り倒すと、次に採取できるまで成長するのは、ゲーム内一年後だった。
鉄・・・鉱石はハガネ石で採取できる。鉄は含有量が高いが、カッパーは特定のハガネ石地帯でしか採取できない上に含有量が少なかった。但し、ハガネ石は木と違い最低保証があり、1つのハガネ石を取り尽くすと、別のハガネ石が採掘可能に復帰するので、復活待ちする必要はなかった。
遠隔ワゴン部隊・・・町の門を出たとこにパーティリーダーが待機、残りのパーティメンバーが同じマップ内で採取を行うという部隊。採取したものは、パーティの分配前スロット「ワゴン」に入るが、リーダーが一括して受け取ることにより、本来存在する「町から離れて採取→町まで運搬」という手間を省略できる、という技。もちろん、リーダーは大量の採取物を受け取って、重量制限で動けなくなる。

「リザーズエッグいこー」
「じゃ、適当に看板出して、戦力集めるか」
『エッグ紀行 参加者募集』

リザーズエッグ・・・ボーダー近隣のダンジョン
看板・・・露店同様、誰でもいつでもどこでも、頭の上に看板を出すことが出来た。臨時メンバーの公募や、何かの宣伝、何かのネタに使われた。

「扉開けてよい? 予定じゃ、アイアン×2、コラプト×2」
「上手くPullして数減らしたいけど、多分無理」
「MP回復待って」
「待つ待つ」

アイアン・・・アイアンスケイル。リザーズエッグのモンスター。
コラプト・・・コラプトスケイル。リザーズエッグのモンスター。

「召喚トラップひっかかるの覚悟で、扉あけるわ」
「鍵開けできる人、扉に飛び込んで、箱を開けて」
「うい。飛び込む」
「残りは召喚されてきたコラプト×3ぐらいと抗戦ね」
「集中的にタゲられたら、逃げてな」

召喚トラップ・・・リザーズエッグの扉に仕掛けられたトラップ。モンスターが突然出現する。扉を開けるたびに出てくるので、扉が自動的に閉まる前に部屋の中の探索を済ませる必要があった。
鍵開けできる人・・・宝箱にはカギがかかっていて、「開錠」スキルがないと、開けることが出来なかった。

「黒染料足りないー」
「じゃ作るよ。みかげ石掘るとこからだけど」

黒染料・・・裁縫スキルの材料。黒色の裁縫製品を作るのに必要
みかげ石・・・石精製スキルの材料で、加工すると黒染料になる。フィールドのハガネ石から「採掘」スキルを使って、拾ってくる。 

「ノ」
「なんで裸なのさ」
「ゴブリンハッカーに負けた」
「・・・回収、手伝うよ」

回収・・・PCのデスペナルティは、町まで強制送還+ある程度のアイテムを死んだとこに残す+一部のアイテムを殺したモンスターが持ち去っていく、というものだった。装備品も容赦なく落とすので、鎧一式奪われて、裸(下着姿)にされることも多かった。

「銀ハチェットって作れます?」
「作れるけど、銀の在庫あったかな。何本いります?」
「4本」
「・・・足りるかどうか、微妙かも」

4本・・・武器は消耗品で、一度の狩りで2本ほど使い潰すことも、少なくなかった。

「ひーーーー」
「そこのトレイン、ゆっくり方向転換、右に! 威嚇が届かん!」

トレイン・・・モンスターに追いかけられている
威嚇・・・アクティブスキル。モンスターの注意を引き、自分にターゲットを変更させる。有効範囲が今ひとつ狭かった。 

「ゴブリンロバーを狩りに行かない?」
「キラーパイン30匹もついでに手伝ってくれるなら参加する」
「冬に植物はいないだろ」
「・・・依頼キャンセルしてくるわ」

冬に植物はいない・・・季節によって、出現するモンスターが違っていた

「アリア産の洋服もってきましたー」
「行商、お疲れさまー」

行商・・・アリア/ボーダー/カルガの三国で、近隣で産出する材料アイテム・生産レシピが異なる上、三国間の移動は面倒だったため、一部の材料・生産品は、行商人が持ち込む輸入に頼っていた。

「ハーミットシープ狩りにいかん?」
「いるのか?」
「秋にウーニャで見かけたってさ。上手くするとゴールドインゴットだ」
「地道に掘れよ」

「ノ」
「あら、お久しぶり。エッグの攻略に来たの?」
「いや、そうとは限らないけど。ふらりと国外旅行」

『求:イーライ 出:エディ』
「ミッション枠開いてるし、イーライなら、受けてこようか?」

『求:イーライ 出:エディ』・・・交換ミッション、と言われるクエスト。イーライから依頼を受けた人、エディから依頼を受けた人が、それぞれが預かったアイテムを交換することで、ミッションクリアとなる。基本的に看板を出して走り回り、声をかけられるのを待っていた。

「リベットサバトン作って」
「今、皮がきれてたり」
「未加工の皮があれば出来る? 夏だから、鹿狩ってくるけど」

夏だから、鹿・・・季節によって、出現するモンスターが違っていた。ボーダーでは、春は皮が手に入らず、夏はマップの端のほうにいる鹿を狩る必要があった。

「・・・なぜ紙袋をかぶっていますか。霊能力UP狙い?」
「壮年期になってしまいましたので。おばさんは顔を隠してます」
「いや、あんたはベルアイル始めた時から、ずっと紙袋だったろ」
「壮年期の座りモーション色っぽいんだけどね〜」

壮年期になってしまいました・・・リアル8日で、ゲーム内の一年が経過する。年をとれば老けて、グラフィックも変わる。

「生地精製できる人いる?」
「パパなら出来る」
「・・・光の早さでキャラ変えてきて」
「でも、ハサミの手持ちがないはず」
「キャラ変えてくる間に私が調達しとくわ」

パパ・・・第二世代のキャラは、第一世代とは全く違うスキル構成にすることも出来た。最初、キャラは1アカウントにつき、1キャラのみ。結婚して子供を作るか、養子をとると、2キャラ目として、第二世代でプレイすることが出来た。老いたキャラでプレイしたくなければ、早々に代替わりして子供でプレイするという選択肢もあった。
ちなみに、1アカウントのPCスロットは二名まで。バーズカースという呪いによって、寿命死がない代わりに、三代目PCを作ると、一代目か二代目のキャラが操作不能にする必要がある・・・という噂。(旧βでも未実装)
ハサミ・・・生産には、加工用アイテムが必須だった。これも消耗品。 

「いぇーい」「いぇーい」
「服着ろ、あんたら」
「このファッションセンスが分からないのか!」
「銀行前でパンツ一丁の男達が踊っているという状況が分からない」

パンツ一丁の男達が踊っている・・・ボーダー名物「裸族」。存在意義は不明

「あとリアル5分で年明けか」
「献上は100%を維持してるらしいよ」
「じゃ犬の毛確保はもういいか。帰還するわ」
「・・・新年でーす」
「あけおめー。ことよろー。で、レシピ何増えた?」

レシピ何増えた?・・・一年の終わりに、献上ポイントが100%を維持してると、翌年は国が発展して、生産レシピが増える仕様だった。

『求:運搬人 武器工房支援』

求:運搬人・・・遠隔ワゴンのリーダーは大量の採取物で動けなくなっている為、町の門を出たとこから、宮廷、あるいは、加工工房へ運搬する人を必要としていた。荷物をたくさん持てるSTRの高い人が望まれたが、正直、誰でも出来た。
武器工房支援・・・献上は、工房ごとに項目が分かれていた。一回の発展で、全ての工房のレシピが増える訳ではなかった。だから、自分に関係ない・魅力のない項目は、頑張ってレシピを増やしても恩恵が少ないはずなんだけど、みんな頑張ってた。

蜘蛛の糸が欲しい」
「カルガ遠征するならつきあうけど。何にするの?」
「網タイツ作る」
「誰が履くんだ、誰が」
「別に姐さんに履いてくれと言ってるわけでは」
「いや、姐さんの網タイツ姿こそ見たいところが」

蜘蛛の糸・・・アリア・ボーダーでも採取できたが、カルガの「蜘蛛谷」と呼ばれる場所が、最も楽に大量に集めることができた。行商人が、いつもいつもいる訳ではないので、自分達で遠征することもあった。

「お久しぶりー・・・なんか、でかくなったな」
「19歳到達したんで、青年期に入った。身長急成長」

身長急成長・・・年をとれば老けて、グラフィックも変わる。

「しまった、武器折れた」
「日も暮れるし、そろそろ引き上げるか。シャドウスケイル、うざいし」
「食料も怪しいしな」
「帰りにウサギ肉集めて帰ろう」
「武器ないんだってば」
「HP消費で魔弾を使えば?」
「ナイフ折れたんで解体できません」
「予備持ち歩けよ」

シャドウスケイル、うざいし・・・夜と昼とで、出現モンスターが異なる。普通のモンスターは、HPの多いPCを襲わなくなるのだが、シャドウスケイルのようなアンデット系のモンスターは例外で、どんなPCにも襲い掛かってくる。決して強くはないが、相手するのが面倒。
なお、前衛の戦士はHP高め、後衛の魔法使いはHP低めに成長するので、ストーンスケイルなど、アクティブ−ノンアクティブ基準HPの微妙なモンスターは、戦士を無視して魔法使いを襲う、という、嫌らしい行動を取るようになっていた。
HP消費で魔弾・・・魔法を使用するには、触媒紙という消耗品が必要だったが、最も簡単な魔法だけは、HP消費で代用できた
ナイフ・・・「解体」スキルに必要。これがないと、モンスターを倒しても解体できず、一切の戦利品が手に入らなかった。

「そろそろログアウトするわ」
「おつかれー」
「明日辺り、カルガ遠征しようか」