豪雨の被害

天災で被害が出ていて、それをネタに政府批判したくないが。
むしろ、天災という異常事態があるからこそ、備えておかねばならないものがあるのも事実。
 
大雨被害広がる 避難勧告・指示7万世帯超 九州・山口朝日新聞

2010年7月14日12時30分
北九州市は14日午前11時15分現在、1万5201世帯の3万1571人に避難指示・勧告を出した。避難指示が出たのは、市内を流れる紫川(むらさきがわ)上流の小倉南区高津尾、徳吉東の両地区と、下流小倉北区木町2丁目の計558世帯(1211人)。高津尾地区では紫川がはんらんして橋の通行が危険な状態になり、市は住民の避難誘導などのため自衛隊の派遣を要請した。
同市内では午前10時現在、33カ所でがけ崩れが発生。住宅の半壊1棟、一部損壊9棟、床上浸水6棟、床下浸水31棟が確認された。
福岡市は、市内を流れる樋井(ひい)川などが氾濫(はんらん)するおそれがあるとして、正午現在、3万355世帯5万201人に避難を勧告した。
福岡県によると、県内では14日午前9時現在、2人が軽いけがをしたほか、全壊1棟を含む家屋60棟に被害が出た。冠水などの道路被害は166カ所、がけ崩れなどの土砂災害は89カ所にのぼる。
同県桂川町瀬戸では午前8時10分ごろ、佐藤秀美さん(64)方の裏の竹林が崩れ、押し寄せた土砂で佐藤さん宅が半壊。佐藤さんの妻和江さん(63)が軽いけがをした。福岡県直方市の下境地区では広範囲で冠水した。
山口県内では午前10時半までに、下関、宇部、萩、防府、周南、山口の各市で避難勧告が出され、計128世帯230人が避難した。

11歳長女「痛い」下敷き3時間、母弟は死亡 豪雨被害の松江産経新聞

崩落した岩が民家を押しつぶし、増水した河川は氾濫(はんらん)して車をのみ込んだ。大雨の影響による被害は16日、さらに拡大。「何とか助かってほしい」との願いもむなしく、松江市では岩の下敷きになった母子が死亡。一方、岐阜県では警察や消防が行方不明者の捜索を続けた。

【豪雨被害】岐阜・八百津町 依然2人が不明(TV朝日)

大雨で各地に深刻な被害が出ています。岐阜県八百津町では、土砂崩れによって住宅が崩壊、依然として2人の安否が分かっていません。

 
これに対し、首相も対応している。
 
内閣総理大臣指示事項(H22.7.16)首相官邸

平成22年7月16日
内閣総理大臣指示事項
引き続き、気象状況について厳重な監視を行い、国民に対し大雨等に関する防災情報を的確に提供し、関係省庁一体となって、非難等の措置や被災者の救助等の災害対応に万全を期すこと。

……まぁ、誤字ですな。
これはさておき。
 
豪雨:菅首相が岐阜県内の被災地訪問へ 18日に毎日新聞

仙谷由人官房長官は16日の記者会見で、西日本を中心とした豪雨被害の視察のため、菅直人首相が18日に岐阜県内を訪問すると発表した。行方不明者が出ている同県可児市八百津町の被災地を視察する方向で調整している。政府は16日、豪雨被害を受けて、首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置した。

えーと。
今日、16日に情報連絡室設置?
18日に現地入り?
 
もう一度、最初に引用した朝日新聞の記事を見てくれ。
14日の正午過ぎだ。
 
で、ゴシップ好きな人でなくても、そうでなくても。
この、15日の記事は覚えているんじゃないかと思う。
 
菅首相、官邸入り2時間も遅らす 相次ぐ質問に官房長官が不快感産経新聞

菅直人首相は15日、午前10時に私的スペースである首相公邸を出て首相官邸で執務に入る予定を2時間遅らせた。首相周辺は「予定もなく、来客の予定もないため」と説明している。
首相は官邸に入る際、出邸が遅れた理由について、「いろいろ手紙を読んだりしていた」と記者団に語った。官邸入り後には腕時計を見ながら周囲に「こんにちは」とあいさつした。
仙谷由人官房長官は同日午前の記者会見で、「(首相は)公邸で事務を打ち合わせ、電話をするなどして公務をこなしていることを確認している」と説明。マスコミ各社から首相の動静に関する質問が相次いだことについて、「こういう場で議論になる問題なのか。理解できない。身体上の問題があれば公表すると思うが、全く変わりない」と不快感を示した。

そういう官房長官も同日午前中の記者会見で。
【今日の官邸】菅総理(代表)記者ぶら下がり、仙谷官房長官会見民主党

仙谷由人官房長官会見■
仙谷由人官房長官は15日午前11時頃、首相官邸にて定例記者会見を行い、西日本地域に被害をもたらしている豪雨が、地域をより北上させ、山口県で13日0時以降の降水量が400ミリ以上になっていることを受け、「大きな災害にならないように祈りながら、警戒怠りなく注視をしている」とした。

……と、「政府は何もやってません」と宣言してました。
てことで、首相がマジで非難逃れをしてる気配がする、今日この頃、自民党は一足お先に活動開始。
 
豪雨災害対策本部を設置 被害対策に全力を 自由民主党平成22年豪雨災害対策本部自民党

九州から中国地方へと伸びる梅雨前線による局地的豪雨で日本各地に多大な被害が広がっていることを受け、わが党は15日に平成22年豪雨災害対策本部を設置し、翌16日、初会合を開いた。同本部長に就任した石破茂政務調査会長は会議の冒頭、「今までの尺度では考えられない異常な災害が多い。情報伝達の方法など今までと全く違うやり方も考えていかなければならない。わが党として立法も必要であればきちんと対処していきたい」との方針を示した。会議に出席した谷垣禎一総裁は「お亡くなりになられた方、被害にあわれた方にお見舞いを申し上げたい。災害に強い国土づくりを粘り強くやっていかなければならない。しっかり対策に努めていきたい」とあいさつした。
 
【関連動画】≫自民党平成22年豪雨災害対策本部(2010.7.16)

まぁ、政府は無視するんだろうさ。
なにせ……。
 
母子加算、12月復活へ〜60億円捻出へ調整産経新聞

政府は7日、今年3月末に廃止された生活保護世帯への「母子加算」を12月までに復活する方針を固めた。平成21年度中に必要な金額は60億円前後の見込み。財源としては21年度予算の予備費などを充当する方向で、厚生労働省財務省が詰めの調整を続けている。月内には合意に達する見通しだ。母子加算を年内に復活することで、鳩山政権による政策転換の実績をつくりたいとの狙いもある。
記事本文の続き 母子加算は18歳以下の子供がいて、かつ生活保護を受けている母子家庭に月約2万円を支給する制度。全国の約10万世帯が対象となっていたが、「生活保護を受けている母子世帯より、一般の母子世帯の方が収入が低い」との理由から、自公政権時代の20年度末に廃止された。ただ、民主党などは廃止によって「格差の固定化を招く」と批判し、民主、社民、国民新の3党は先の衆院選で共通政策に掲げていた。
政府は母子加算復活の財源として、21年度予算の予備費を充てたい考えだが、予備費は本来、災害などの不測の事態に対応するための資金として積まれており、財務省が難色を示している。ただ、当初は10月からの復活を目指していた長妻昭厚労相は「1日も早く復活させたい」との考えを変えておらず、年内復活を実現するためにも早期決着を図る意向だ。

……母子加算? どうなったっけ?
生活保護費なんて貰ってないから気にしてなかった?
 
はいはい、こちらです。
 
母子加算が復活、支給開始東奥日報

2009年12月1日(火)
今年4月に完全廃止となった生活保護費への母子加算が1日から復活し、県内でも青森市はじめ全市町村で支給がスタートした。県によると、大半が銀行口座などへの振り込みとなっており、目立った混乱はないという。
青森市生活福祉課によると、同市の母子家庭の世帯数は1日現在で368世帯。1人目の子どもに月2万1640円、2人目は月1720円、3人目以降は1人当たり月870円を支給する。
同市では、11月27日までに母子加算分を上乗せした生活保護費の変更通知を対象者に発送済み。現時点で問い合わせなどは寄せられていないが、市生活福祉課の担当者は「加算分を滞りなく支給できるよう、事務作業を進めたい」と話した。
県健康福祉政策課によると、県内で生活保護を受けている母子家庭の世帯数は9月現在で964世帯。母子加算の減額・廃止をめぐっては、2007年9月に弘前市の母親が減額取り消しを求めて同市を提訴したほか、09年5月には青森市の母親3人が県に対し、廃止撤回を求めて不服審査請求を行っている。

 
やれやれ。
非常事態に非常識で対抗する政府には、溜息しか出ない。