ダビング10シンポジウム 要約

私は記憶だけで書きますが、もっと詳しい要約書く人はいると思うので、別途紹介します。
 
池田先生の発言、「なぜ、コピーワンスダビング10の出てきた、そもそも論」については、こちらか詳しい。
B-CASは独禁法違反である池田信夫 blog)

事の起こりは、BSデジタルを有料放送にするか無料放送にするかで民放の意見が割れたことにある。当初はみんな強気で、有料放送でやる予定だったので、ITゼネコンに委託して100億円かけてB-CASセンターを作った。それを使ってTVショッピングをやるとか、いろんな夢を描く業者がいて、私に役員になってくれと頼んできた企業もあった。私が「BSデジタルは危ない」といっても企画会社をつくったが、やはり失敗して企画会社を清算した。
そういう現実をみて、各局とも弱気になり、当初は無料放送でやって、視聴者が増えてから有料に切り替えようということになった。ところが、困ったのはB-CASセンターの100億円をどうやって回収するかである。WOWWOWだけならもともとCASはあるので、B-CASは必要ない。そこで彼らが考えたのが、とりあえずB-CASを全受像機に入れておき、有料放送になったとき、切り替えればよいという方針だった。
しかしBSデジタルの出足は悪く、各社は数百億円の赤字で、とても有料化できる情勢ではなかった。おかげで受像機の出荷も少なく、B-CASは赤字を垂れ流していた。そこで彼らが考えたのが、最初から無料放送である地デジにB-CASを導入するという方針だった。これによってBSよりはるかに多くの「審査料」が取れるからだ。しかし、無料放送にCASを入れる大義名分がない。そこで出てきたのが、コピーワンスによって「著作権を守る」という理由だった。

池田先生、前回以上に吼えてました。
 
主婦連の河村さんからは、Itmedia対談に関する反論。
状況的に、「話し合いを、全てぶっ壊してコピーワンス継続」「どこかで妥協しつつ一歩前進」のニ択しかなく、てっきり「EPN方式になるんだろう」と思って、一歩前進の方を選んだら、どこをどう間違ったのか、再生機器によってコピー回数の異なるダビング10になってしまった……今日の状況の責任の一旦を担っているが、「売り言葉に買い言葉」とか、そんなもんじゃない、という説明でした。
 
評論家の増田和夫氏によるダビング10運用ルールの説明は、「録画・再生機器によって、コピー回数が変化する意味不明な仕様」という結論でした。
ぶっちゃけ、聞いてても、今ひとつよく分からない……資料配布を待ちたいです。
 
小寺さんの米国におけるEPN運用の現状説明ですが……そもそも、TVを録画して、更に加工するという文化がない上、放送形態上、コピー・プロテクトをかける意味がない……という説明だったような。
今、記憶だけで説明しようとすると、肝心な部分が曖昧なとこを見ると、チャットが盛り上がってたらしい(笑)。
 
パネルディスカッションの後に、先日のアンケートの結果が出てました。
まぁ、回答者が「男性ばっかり」「20代〜40代ばっかり」と、非常に偏った結果になってました……MIAUの支持層って、「インターネットアクティブユーザー」*1であって、その層の偏りは予想通り、という感じでした。
YouTube・ニコ動でのTV番組視聴経験者が8割越えとか、ここのアンケートじゃないと、ありえないでしょ(笑)。
にもかかわらず、ダビング10の仕様は、今ひとつ広がっていない、というのは、やはり予想通りの結論でした……なんか、本筋とは全然違うとこで楽しめるアンケートだったので、公表が待ち遠しいです。
 
で、今後、我々、どうすればいいのか。
ちょっと、これが、池田先生の気迫でボケてしまいましたが……「地デジ対応しない」「ダビング10対応録画機器は買わない」という不買運動で、「地上アナログ波の停止を延期、あるいは、廃止を突きつける」という手が一番のようで……あー、先日、B-CASの刺さる機械、買っちゃったよ、私(笑)。
でも、ダビング10対応の録画機器って、本当、どこへ仕様がすっ転ぶかワカラナイ以上、恐ろしくて買えません。ファームウェアアップデートで、記録仕様変更+ユーザーインターフェース一新となるようだと、タダでさえ操作法を覚えるのが面倒くさいのに、二度手間じゃないですか。
 
そもそも、私は、北京オリンピックに何も期待していないし、全く録画する気がないので、買い替え需要を見込んでる機器メーカーのターゲット外の層に入ってたりします。
逆に言うと、「オリンピック、オリンピック」言ってる人達が、騙されたように買っちゃうのかなぁ、ダビング10機器。ファームウェアアップデートって、知ってるんだろうか、そういう人達は。
 
てことで、シンポジウム記録動画のニコ動へのUP待ちだったりします。
 
(追記)
とりあえず、ITmediaの記事を紹介。
「ダビング10」とは何だ――MIAUがシンポジウムITmedia/渡邊宏)

「賛成反対ありではなく、基本的な情報を共有したい」というスタンスのもと、出席者が意見交換を行った。

……てことで、何が問題なのか、ってのを共有するのが開催目的で、ここから何をすべきかは別途、だったみたいですね。
私、冒頭の10分ぐらい、開催に間に合わなかったからなぁ。ちと、主旨を誤解していたみたい。

*1:前にも言ったけど、私は「先進ユーザー」という訳語は、誤解を生むだけだと思ってて、正直、好きじゃない